mikasyoの日記

日々思ったことを綴ります。

マッサージで思い出すこと ⑤

④の続きです。

辞めると決めたまではよかったのですが今度はどうやって先生や友達に伝えようか悩みました。

先生は贔屓するから好きではなかったし先生自身もきっと私みたいな下手な人間は会社のお荷物な存在だったと思うのです。

はっきり言って上手な人間しか相手にされていませんでした。

 

研修中は全くの無給で、寮の宿泊費と教材費と食費全て自腹でしたので持っていたお金はどんどん減っていました。

 

 

寮の外に出て電話やウロウロしていたら夕方になってしまったので

一度寮に帰ることにしました。

 

友達は「どこ行ってたのー??」と皆心配してくれました。

 

研修に入って二週間弱…

出会ってまだそれだけしか経ってないのにこんなにも気にかけてくれるなんて皆優しい

辞めると決めたけれども

せっかくできたこの友達と別れるのは寂しい…

皆で合格しようって約束したもんな

このメンバーでもっと話したり遊んだりしたかった …

辞める決心が少し揺らぎました。

 

もうちょっと頑張ってみようかな

 

そう思ってまた練習に入りました。

その日は腰や背中のマッサージを教わったので復習していたのですが相変わらず押す箇所がいまいち掴めません。

そこは違う、ダメ、力入ってない、体重かかってない、だのダメ出しの連続でした。

 

あーやっぱ辞めよう。

友達と別れるのは本当に寂しいけど仕方ないかな

何せ私にはこのマッサージ、壊滅的に向いてない

合ってるのか間違ってるのかもわかんないし

どこ押しても「違う、違う」言われるし

腰は痛くてぎっくり腰になりそう

 

その日の晩に夕食をとった後友達に研修を辞めようかと思う、と話しました。

友達は皆反対してきました。

 

いなくなったら寂しいよ

辛いのは皆一緒だし怒られても気にしなきゃいい

みかちゃんは優しいから絶対マッサージ向いてるよ、もっと練習すれば大丈夫だって

あと試験一個だけじゃん、がんばろーよ

 

練習もあるのであまり長い時間話すのは申し訳ないと思ったのですが皆親身になって聞いてくれました。

 

辛いのは皆一緒だし皆だって本当は家に帰ってゆっくりしたいよね

そんな中辞めようとしている私は卑怯なのかもしれない

 

結局夜中まで友達が話してくれて何とか引き止めようとしてくれましたが

私は辞めて翌朝帰ることにしました。

 

翌朝一番に先生のところへ行き、辞める旨を伝えました。

一度は引き止められましたがそれ以上説得はしてきませんでした。むしろ慣れた感じで辞める手続きをしてくれました。

 

この会社の研修は辞める人が多く、クラスによっては半分近く辞めていたこともありました。

私が見たのはたった数週間ですが手続きも何もせずいきなり翌日から来なくなる人も何人かいました。

 

研修中に借りた寝具を返却、寮費の支払い等を終えて荷物をまとめて寮を出ました。

 

朝早かったので友達とはあまりたくさん話せなかったのですが

またメールするね

また絶対会おうね

とお互い約束しました。

 

寂しい気持ちは勿論ありましたが私はもう帰る気持ちは揺らぎませんでした。

 

寮を出てまっすぐ駅へと向かいました。

駅は通勤客で溢れていました。

 

ああ、もう研修に行かなくていいんだと開放感でいっぱいでしたがそれと同時に今後どうしようかという不安が自分を襲ってきました。

帰ったらすぐ就活です。

履歴書も書かないと。エントリーもしないと。面接も行かないと。

 

またあの辛い就活が待っているんだなあと思うとすっかり気分が落ち込んでしまいました。

 

続きます。

次がラストです。